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ネズミのおんがえし

むかしむかし、ライオンが寝ているとその体にねずみが駆け上がりました。
ライオンは起き上がってねずみを捕まえました。
ねずみはライオンに頼みました。
「どうか許して下さい。もしも命を助けて下さるならきっといつかご恩返しをします。」
小さなねずみがどうやってライオンに恩返しをしようというのでしょう。
ですが、あまりに一生懸命な様子にライオンは笑いながらねずみをはなしてやると、ねずみは何度も振り返りライオンにお礼を言いました。
それから間もなくの事、ライオンは人間の仕掛けたワナに捕らえられてしまいました。
ライオンのうめき声を聞きつけたねずみが駆けつけて、あのねずみがやって来ました。
「ライオンさん!」
「おお、あの時のねずみ君か」
「今なわを噛み切りますからね!」
と縄をかじり、ライオンを助けたのです。
ねずみはライオンに言いました。
「あの時あなたはこんな小さな私が恩返しなど出来るわけが無いと思っていらしたようですが、こんな私でもお役に立てる事もあるのですよ。」
このように思いがけない人に助けられる事があるものなのです。

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