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すっぱいぶどう

むかしむかし、一匹のたびをしているきつねがおりました。
ある日、食べ物も小川もない野原の一本道をあるいていました。
「お腹がすいたな~」
きつねは、ずっと何も食べていませんでした。
すると、道の途中にブドウ畑がありました。
きつねは、おなかもすいたしのどもからからだったので、ブドウ畑を見つけ嬉しくなり、
「ブドウがあったぞ。おいしそうだな」
ところが、ぶどうは高い木の上にありました。
きつねが背伸びをしても飛び上がっても、あとすこしのところで届きません。

すっかりくたびれてしまったきつねはもう自分のしっぽさえもずっしり重たくなってしまいました。
目の前のブドウがますますほしくなりましたが、
「鳥のようにそらをとべたらなあ」
ときつねはなげきました。
おいしそうなブドウを前に出てくるつばすらありません。
するときつねは、
「どうせこんなぶどうは、すっぱくてまずいだろう。誰が食べてやるものか。」
そういってさっていきました。

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