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ネコきゅう

むかし、むかし、ある家に年老いたねこがおりました。その家の妻が子供に言いました。
「今夜は、熱いうどんが嫌いなおとうさんは村の会議だから、夕飯はうどんにしましょう。」
その夜、帰り道、夫は村のお寺のお墓で誰かが誰かと話をしているのを耳にしました。驚いたことに、頭に手ぬぐいを被ったねこが集まっていました。
「今夜は遅かったな。どうしたんだ。」とあるねこが、家でかっている年老いたねこに聞いておりました。
「今夜は、夕飯に熱いうどんを食べなければなりませんでした。だから、食べ切るのに時間がかかってしまいました。」
家に帰ると、夫は妻に尋ねました。
「今夜は熱いうどんを食べたのか。」
「そうよ、でもどうして知ってるの。」
夫はいきさつを話しました。
「だから、この頃手ぬぐいがなくなっているんだ。でも古ねこは化けるそうよ。どうしましょう。」
「一番いい方法は、かわいそうだけど、殺すしかないな。」
その夜、夫は不思議な夢を見ました。ねこが枕もとに座って、こう言ったのです。
「お願いですから殺さないで下さい。いいことを教えます。年寄りへのお灸を習えば、うまくいきますよ。」 次の日、ねこはいなくなり、数ヶ月後、夫はお灸を習得し、その技は国中に知れ渡りました。
それから、多くの年寄りがやって来て、一財産を築きました。

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